総務

総務(General Affairs)職種ガイド:仕事内容から将来性まで

350万円〜550万円
未経験OK
難易度 ★★

将来性

★★★

年収可能性

★★★

やりがい

★★★★

AI代替リスク

45%

「会社の何でも屋」は、会社を動かす「最高の演出家」でもある。組織の土台を支えるプロフェッショナルの世界へ。

総務は、備品管理から福利厚生、法務、社内イベントまで、特定の部門に属さないあらゆる業務を担う組織の心臓部です。従業員が最高のパフォーマンスを発揮できる環境を整え、企業文化を形作るという、極めて重要な社会的意義を持っています。

この記事は以下の方におすすめ:

  • マルチタスクをこなし、効率化を考えるのが好きな人
  • 「誰かの役に立ちたい」という貢献意欲が強い人
  • 幅広い知識を身につけ、市場価値を高めたい人
  • コミュニケーション能力を活かして社内調整を円滑に進めたい人

📋概要

総務は、企業運営に欠かせない「人・物・金・情報」のうち、主に「物」と「情報」、そして「組織環境」を管理する職種です。特定の専門部署がない業務を一手に引き受けるため、業務範囲は多岐にわたります。企業の規模が大きくなるほど、リスク管理やガバナンス強化といった高度な役割も求められるようになります。

💼仕事内容

施設・備品管理

オフィスの賃貸借契約、レイアウト変更、PCや文房具などの備品発注、清掃・セキュリティ管理など、働く環境の維持・向上を図ります。

社内行事の企画・運営

入社式、株主総会、社内表彰、忘年会などのイベントを企画・運営し、従業員エンゲージメントや企業理念の浸透を促進します。

福利厚生の整備

社内規定の策定や、健康診断の手配、慶弔見舞金の管理など、社員が安心して働ける制度の構築と運用を担います。

防災・防犯・コンプライアンス

災害時の備蓄品管理や避難訓練の実施、契約書の管理、Pマーク・ISMS等の認証取得支援など、会社を守るためのリスク管理を行います。

1日のスケジュール

09:00出社、メールチェック、社内掲示板の更新、オフィスの見回り
10:30備品業者との商談、またはオフィスレイアウト変更の打ち合わせ
12:00昼休憩(社内の様子を観察する貴重な時間)
13:00社内規定(テレワーク規定など)の改定作業、資料作成
15:00来客対応、郵便物の仕分け、備品発注の承認
16:30株主総会や社内イベントの準備ミーティング
18:00戸締まり確認、日報作成、退社

🛠️必要スキル

調整・交渉能力

社内の各部署や外部ベンダーとの間で、円滑に物事を進めるためのコミュニケーション力。

マルチタスク管理

突発的なトラブル対応と並行して、長期的なプロジェクトを完遂させる管理能力。

法務・労務の基礎知識

労働基準法や会社法、消防法など、業務に関連する法律を理解し、適切に運用する力。

ITリテラシー

バックオフィス業務の効率化(DX)を推進するためのツール活用能力。

📜資格・学歴

推奨資格

  • 衛生管理者
  • ビジネスキャリア検定(総務)
  • 社会保険労務士
  • マイナンバー実務検定

学歴

高卒以上(大卒以上を求める企業も多い)

📊求められる特性

🤝
チームワーク5/5
💡
創造性3/5
🧠
論理的思考4/5
💕
共感力5/5
🎯
正確性5/5
🌊
柔軟性5/5

向いている人

  • 几帳面で、細かい変化に気づける人
  • 裏方として人を支えることに喜びを感じる人
  • 想定外の事態にも動じず、冷静に対応できる人
  • 常に「もっと良くできるはず」と改善意識を持てる人

⚠️向いていない人

  • 目立つ成果や派手な実績だけを追い求めたい人
  • ルーチンワークや雑用を「つまらない」と感じてしまう人
  • 人とのコミュニケーションを極力避けたい人

🚀なり方・参入ルート

主なルート

  • 未経験から事務・アシスタントとして入社
  • 他部署からのジョブローテーション
  • 管理部門特化型の転職エージェントを利用

最短期間: 3ヶ月(ポテンシャル採用の場合)

年齢制限: 特になし(30代以降は専門知識が求められる傾向)

未経験から: 可能

⚖️ワークライフバランス

残業時間

月15時間〜25時間程度(繁忙期は株主総会前など)

休日

土日祝休みが一般的で、休みは取りやすい

リモートワーク

不可

柔軟性

★★★

📈キャリアパス

総務スタッフ → 総務主任・係長 → 総務マネージャー(課長・部長) → 管理本部長(CFO/CHRO候補) → 組織開発コンサルタント

現在の職業
総務
次のキャリアとして人気
転職元として多い職種
転職先として多い職種

💡現実を知る

大変なこと

  • 成果が数値で見えにくいため、正当な評価を得るための工夫が必要
  • 「やって当たり前」と思われがちで、感謝の言葉を直接もらえる機会が少ない
  • 電球交換から法的トラブルまで、守備範囲が広すぎて勉強が追いつかないことがある

イメージとのギャップ

  • 🔍「楽な事務職」だと思っていたが、実際は体力と精神力が必要な現場仕事も多い
  • 🔍静かに作業する仕事かと思いきや、一日中誰かと交渉や調整をしている

🎤現場の声

最高の瞬間

"オフィス移転プロジェクトを主導し、移転初日に社員たちが「わあ、すごい!」「働きやすくなった!」と喜んでいる顔を見た時、自分の仕事が皆の支えになっていると実感しました。"

つらかった瞬間

"株主総会の直前に、準備していた資料に致命的なミスが見つかった時。冷や汗をかきながら徹夜で修正し、なんとか本番に間に合わせましたが、あの時のプレッシャーは忘れられません。"

意外な事実

"「電球の交換」から「数億円単位の不動産契約」まで、仕事の振れ幅が極端に大きいこと。午前中にトイレの修理を依頼し、午後に弁護士と契約書の審査をするなんてことも珍しくありません。"

日常の苦労

"備品の消しゴム一つ、付箋一つの在庫管理。地味ですが、これが切れると誰かの仕事が止まってしまうので、意外と神経を使います。"

🎬フィクション vs 現実

この職業が登場する作品:

ショムニ総務部総務課山口六平太

🎭 フィクションのイメージ

窓際部署で暇そうにしているか、あるいは派手な制服を着て社内の派閥争いに介入するイメージ。

📋 実際の現場

実際は、経営陣と現場をつなぐ極めて多忙なハブ組織。会社のコスト削減や生産性向上に直結する、非常に戦略的な部署へと進化しています。

😂業界あるある

業界ジョーク

  • 「これはどこの部署の仕事?」という相談は、最終的にすべて総務に回ってくる
  • オフィスの温度設定に関する苦情を、暑がりの人と寒がりの人の両方から同時に受ける
  • 備品室の主(ぬし)化しており、誰よりも物の配置に詳しい

よくある誤解

  • 一日中座ってパソコンを打っているだけだと思われている(実際はオフィス中を歩き回っている)
  • 専門性がない「誰でもできる仕事」だと思われがちだが、広範な法律知識と高い調整スキルが必要

業界用語

  • プロパー(生え抜き社員)
  • 稟議(りんぎ)
  • ファシリティ
  • BCP(事業継続計画)

トリビア・豆知識

驚きの事実

  • 💎総務の担当者が一番「社内の不倫や人間関係のトラブル」に詳しくなってしまうことがある(相談が多いため)
  • 💎大規模な会社では、総務の中に「自衛消防隊」が組織されていることもある

隠れた特典

  • 🎁社内のあらゆる情報が集まってくるため、会社の経営状況や将来の動きに一番早く気づける
  • 🎁外部業者との付き合いが多く、多種多様な業界の裏話を聞くことができる

業界の秘密

  • 🤫オフィスチェアは、良いもの(10万円以上)を導入したほうが結果的に離職率が下がり、総務の仕事が楽になるという定説がある

🔥やりがい・モチベーション

この仕事の醍醐味

  • カオスだった社内ルールが自分の手で整理され、秩序が生まれる快感
  • 「総務さんに言えば何とかしてくれる」という社内からの絶大な信頼感

誇りに思える瞬間

  • 🏆災害などの緊急事態において、自分が策定したマニュアル通りに社員を安全に誘導できた時
  • 🏆福利厚生を改善したことで、採用力が強化されたと経営層に認められた時

残せるもの・レガシー

従業員が安心して働き続けられる「文化」と「環境」そのもの。自分が整えた制度やオフィスは、自分が去った後も会社を支え続ける資産となります。

よくある質問

Q. 未経験でも総務になれますか?

A. はい、可能です。特に中小企業では、コミュニケーション能力や柔軟な対応力があれば、未経験から採用されるケースが多くあります。まずは事務アシスタントからスタートするのが一般的です。

Q. 総務と人事の違いは何ですか?

A. 一般的に、人事は「人(採用・評価・配置)」に特化した業務を行い、総務は「物・環境(施設管理・福利厚生・全般的な調整)」を担います。ただし、中小企業では両方を兼ねるケースも多いです。

Q. 男性と女性、どちらが多いですか?

A. かつては女性が多いイメージでしたが、現在はリスク管理や法務対応、施設管理など専門性が高まっており、男女問わず活躍している職種です。

Q. AIに仕事が奪われる心配はありますか?

A. 定型的な事務作業や在庫管理などはAIに置き換わる可能性がありますが、社内の人間関係の調整や、柔軟な判断が必要なトラブル対応、企業文化の醸成といった「対人・対組織」の業務はAIでの代替が難しいため、価値は残り続けます。

総務は、派手なスポットライトを浴びることは少ないかもしれませんが、組織が健全に機能するために不可欠な「縁の下の力持ち」です。自らの工夫で会社をより良く変えていける、非常にやりがいの大きなこの仕事に、ぜひ挑戦してみてください。

職業一覧に戻る