
義肢装具士(PO)の仕事内容・年収・やりがいを完全ガイド
将来性
★★★★
年収可能性
★★★
やりがい
★★★★★
AI代替リスク
15%
失われた身体機能を補い、もう一度歩く喜びを創り出す。技術と心で人生を支えるプロフェッショナルです。
義肢装具士は、失われた手足の代わりとなる義肢や、体の機能を支える装具を製作する医療専門職です。医師の処方に基づき、患者一人ひとりの生活に寄り添った『体の一部』を作り上げる、ものづくりと医療の融合が大きな魅力です。
この記事は以下の方におすすめ:
- ✓人の役に立ちたいという強い思いがある人
- ✓ものづくりが好きで、手先の器用さに自信がある人
- ✓医療と工学の両方に興味がある人
- ✓患者さんと長期的に深く関わりたい人
- ✓専門性の高い国家資格で安定して働きたい人
📋概要
義肢装具士は、病気や事故で手足を失った人のための「義肢(義手・義足)」や、骨折・変形などの治療を助ける「装具(コルセット・サポーター・足底装具など)」を製作・適合させる専門職です。医師や理学療法士、作業療法士と連携し、リハビリテーションの一翼を担います。 単に物を作るだけでなく、患者さんの身体的な特徴や生活環境を理解し、心理的なケアも含めたトータルなサポートが求められます。義足で初めて立ち上がった瞬間の喜びを共有できる、非常に社会的貢献度の高い職業です。
💼仕事内容
採型・採寸
患者さんの患部をギプス包帯などで型取りし、ミリ単位で正確な寸法を測定します。
製作・加工
石膏モデルを修正し、プラスチック、金属、カーボンなどの素材を用いて、一人ひとりに合わせた義肢や装具を製作します。
適合・調整
出来上がった製品を患者さんに装着し、痛みや違和感がないか、歩きやすさはどうかを確認し、微調整を繰り返します。
病院訪問・カウンセリング
提携先の病院を回り、医師の診察に同行して製品の仕様を決定したり、メンテナンスの相談を受けたりします。
研究・開発
最新の材料工学やロボット技術を取り入れ、より軽く、より機能性の高い次世代の義肢装具の研究を行うこともあります。
⏰1日のスケジュール
🛠️必要スキル
高度な工作技術
石膏、金属、合成樹脂などを加工し、精巧な製品を作り上げる技術力。
コミュニケーション能力
患者さんの不安を聞き出し、医師やセラピストと円滑に連携するための対話力。
身体力学・解剖学の知識
人間の体の動きを理解し、無理のない機能を付加するための医学的知識。
課題解決能力
「どこが当たって痛いのか」を分析し、最適な形状へ修正する論理的思考。
📜資格・学歴
必須資格
- 義肢装具士(国家資格)
推奨資格
- 普通自動車免許(病院訪問に必須)
- 福祉住環境コーディネーター
- 福祉用具専門相談員
学歴
専門学校卒以上(指定養成施設での修了が必須)
📊求められる特性
✅向いている人
- ●プラモデルや工作など、集中して物を作ることが好きな人
- ●医療への貢献心があり、困っている人を放っておけない人
- ●細かい変化に気づける観察力が鋭い人
- ●立ち仕事や力仕事もこなせる体力がある人
⚠️向いていない人
- ●単調なルーチンワークだけを好む人
- ●人とコミュニケーションを取るのが極端に苦手な人
- ●手が汚れることや、粉塵が出る環境に耐えられない人
🚀なり方・参入ルート
主なルート
- →義肢装具士養成課程のある4年制大学を卒業し、国家試験に合格する
- →3年制の専門学校を卒業し、国家試験に合格する
- →指定された養成施設を修了し、国家試験に合格する
最短期間: 3年〜4年
年齢制限: 特になし(20代〜30代での資格取得が多い)
未経験から: 難しい
⚖️ワークライフバランス
残業時間
月20〜40時間程度(納期の重なりにより変動)
休日
日祝休み、土曜は隔週出勤が多い(勤務先による)
リモートワーク
不可
柔軟性
★★
📈キャリアパス
製作所に入社し、まずは一般的な装具の製作からスタート。数年後には義足や義手の担当となり、専門性を高めます。その後、チーフとして製作管理を担う、独立開業する、または大学での教育・研究職に進むなどの道があります。
💡現実を知る
大変なこと
- ⚡製作期限が重なると残業が多くなりがち
- ⚡石膏や削りカスで服や手が汚れやすい
- ⚡患者さんの期待に応えられない時の精神的プレッシャー
- ⚡適合がうまくいかない時の試行錯誤が体力的にもきつい
イメージとのギャップ
- 🔍「物作り」より「病院での立ち会い」の時間の方が長いことがある
- 🔍かっこいい義足作りばかりではなく、地味なコルセット作りも多い
🎤現場の声
最高の瞬間
"事故で足を失い、自暴自棄になっていた患者さんが、私の作った義足で初めて一歩を踏み出した時。『また歩けるなんて思わなかった』と涙を流して喜んでくれた姿は一生忘れられません。"
つらかった瞬間
"納品間近の義足の調整がどうしても上手くいかず、連日深夜まで製作所にこもって石膏と格闘した時は、体力的にも精神的にも限界を感じました。"
意外な事実
"意外と『営業職』に近い側面があること。ドクターとの信頼関係が重要で、提案力やマナーが仕事の量に直結します。"
日常の苦労
"製作所の粉塵。防塵マスクはしていますが、夕方になると鼻の中が石膏の粉で真っ白になるのが地味に大変です。"
🎬フィクション vs 現実
この職業が登場する作品:
🎭 フィクションのイメージ
パラアスリートを支える、最新テクノロジーを駆使したかっこいいエンジニア。
📋 実際の現場
現場はもっと泥臭く、石膏まみれになりながら手作業で削り出す「職人」の世界。アスリート支援はほんの一部で、大半は高齢者の歩行補助や治療用装具です。
😂業界あるある
業界ジョーク
- 街を歩いている人の靴の減り方や歩き方を無意識に観察してしまう
- 他人のコルセットの巻き方が甘いと直したくなる
- 車に常にギプス包帯や工具が積んである
よくある誤解
- 最新のロボット義足ばかり作っているわけではない(大半は日常的な治療用装具)
- ただの工員ではなく、回診に同行する医療スタッフである
業界用語
- PO(ピーオー:Prosthetist & Orthotist)
- チェックソケット(適合確認用の透明な受け皿)
- アライメント(義肢の角度や位置関係の調整)
✨トリビア・豆知識
驚きの事実
- 💎義肢装具士の歴史は、戦争での負傷兵を救うところから大きく発展してきた
- 💎スポーツ用の義足は、1本100万円以上することも珍しくない
隠れた特典
- 🎁自分の家族が腰痛になった時、最高級のコルセットを自作してあげられる
- 🎁手先の器用さが日常生活のあらゆる修理で役立つ
業界の秘密
- 🤫実は製作のスピードが利益率を左右する世界。職人技とスピードの両立が求められる。
🔥やりがい・モチベーション
この仕事の醍醐味
- ★自分の作った「製品」が誰かの「体の一部」になるという唯一無二の達成感
- ★技術の向上が、ダイレクトに患者さんのQOL(生活の質)向上につながること
誇りに思える瞬間
- 🏆病院の先生から『君に任せてよかった』と指名を受けた時
- 🏆患者さんが義足で日常生活に戻り、元気に社会復帰した報告を聞いた時
残せるもの・レガシー
患者さんの失われた機能を補い、再び社会との接点を作ること。それは一つの人生を再生させるという、深い社会的貢献そのものです。
❓よくある質問
Q. 不器用でも義肢装具士になれますか?
A. 養成校での練習で上達しますが、やはりものづくりへの適性は重要です。器用さよりも「丁寧さ」や「完成まで粘り強く取り組む姿勢」が評価されます。
Q. 就職先はどのようなところがありますか?
A. 多くは民間の「義肢装具製作所」に就職します。その他、病院内の義肢装具部門や、リハビリテーションセンター、義肢装具の材料メーカーなどがあります。
Q. 理学療法士(PT)との違いは何ですか?
A. PTは主に「リハビリテーション(運動指導)」のプロですが、義肢装具士は「義肢装具の製作と適合」のプロです。協力して一人の患者さんをサポートします。
Q. 女性でも働けますか?
A. はい、近年女性の義肢装具士も増えています。乳がん術後の補整具や、女性特有の悩みに対応する装具など、女性ならではの視点が求められる場面も多いです。
義肢装具士は、医療の知識と職人技で、誰かの「一生」を支える素晴らしい職業です。道のりは決して楽ではありませんが、患者さんの笑顔に直接触れられるやりがいは何物にも代えられません。あなたのその手で、誰かの未来を形にしてみませんか?