SRE(サイト信頼性エンジニア)

SRE(サイト信頼性エンジニア)の仕事内容・年収・将来性を完全ガイド

650万円〜1,200万円
リモートOK
難易度 ★★★★

将来性

★★★★★

年収可能性

★★★★★

やりがい

★★★★★

AI代替リスク

15%

「止まらない」を創る、エンジニアリングの極致。システムに魂を吹き込み、最高のユーザー体験を支え続ける。

SREは、Googleが提唱した「ソフトウェアの力でインフラ運用を解決する」専門職です。サービスの信頼性と新機能のリリース速度という相反する課題を、自動化とデータ分析によって高次元で両立させる、現代のITサービスに欠かせない花形職種です。

この記事は以下の方におすすめ:

  • 運用業務を自動化・効率化することに喜びを感じる方
  • プログラミング能力をインフラ領域で発揮したい方
  • 大規模トラフィックを支えるアーキテクチャに興味がある方
  • データに基づいた論理的な意思決定を好む方

📋概要

SRE(Site Reliability Engineering)は、システム管理に対するソフトウェアエンジニアリング的なアプローチです。従来、手作業で行われていたインフラ運用をコード化(IaC)し、自動化することで、人的エラーを排除し、サービスの安定性を極限まで高めます。開発チームと協力しながら、可用性、レイテンシ、パフォーマンス、効率、変更管理、モニタリング、および緊急対応などを担当します。単なる『保守』ではなく、サービスの価値を高めるための『攻めのエンジニアリング』を行うのが特徴です。

💼仕事内容

SLI/SLOの策定とモニタリング

サービスの健全性を測る指標(SLI)を定義し、ユーザーが満足できる目標値(SLO)を設定します。これらを常に可視化し、閾値を超えた際の対応フローを構築します。

運用の自動化(Toilの削減)

繰り返し発生する手作業(Toil)をスクリプトやツールを用いて排除します。IaC(Terraform, CloudFormation等)を用いてインフラをコードで管理します。

障害対応とポストモーテムの実施

システムトラブル発生時に迅速に復旧作業を行います。事後には、犯人探しではなく「プロセスのどこに問題があったか」を分析するポストモーテム(事後検証)を執筆し、再発を防止します。

パフォーマンス改善とスケーラビリティの確保

トラフィック増に耐えられるようアーキテクチャを最適化します。負荷テストの実施や、Kubernetesなどのコンテナオーケストレーションを用いた動的なリソース管理を行います。

1日のスケジュール

10:00出社・モニタリングダッシュボードの確認。夜間のアラート状況をチェック。
10:30エンジニアチームとのデイリースタンドアップ。開発状況と信頼性指標の共有。
11:00インフラ構築のコード化(Terraformによるリソース追加作業)。
13:00ランチ。他チームのエンジニアと技術情報交換。
14:00CI/CDパイプラインの改善作業。デプロイ速度の向上を図る。
16:00障害想定トレーニング(Game Day)の実施やポストモーテムのレビュー。
18:00ドキュメント作成(運用手順の自動化フロー整備)。
19:00業務終了。緊急オンコール担当の場合はアラートに備えつつ帰宅。

🛠️必要スキル

プログラミング能力

Go, Python, Rubyなどを用いて、運用を自動化するツールやAPIを自ら開発できる能力。

クラウドネイティブ知識

AWS/GCP/Azureの深い理解と、Docker/Kubernetesを用いたコンテナ運用の経験。

オブザーバビリティ(可観測性)

Datadog, Prometheus, Grafana等を用い、システムの内部状態を正確に把握する設計力。

トラブルシューティング

ログ、メトリクス、トレースから複雑な障害の根本原因を特定する論理的思考力。

📜資格・学歴

推奨資格

  • AWS 認定 ソリューションアーキテクト
  • Google Cloud Professional Cloud DevOps Engineer
  • CKA (Certified Kubernetes Administrator)

学歴

大卒(情報工学系)以上が望ましいが、実務経験が最重視される

📊求められる特性

🤝
チームワーク4/5
💡
創造性3/5
🧠
論理的思考5/5
💕
共感力4/5
🎯
正確性5/5
🌊
柔軟性4/5

向いている人

  • 「手作業」を嫌い、楽をするための努力を惜しまない人
  • 予測不能なトラブルに対しても冷静に対処できる人
  • 最新の技術スタックを追いかけることが習慣化している人
  • 開発者と対等に議論し、協力関係を築けるコミュニケーション能力がある人

⚠️向いていない人

  • 決められた手順通りのマニュアル作業だけをしたい人
  • プログラミングコードを書くことに抵抗がある人
  • システムの不確実性や曖昧さに強いストレスを感じる人

🚀なり方・参入ルート

主なルート

  • バックエンドエンジニアとして経験を積んだ後、インフラ領域へ転向
  • インフラエンジニア(運用・構築)から、プログラミングスキルを習得してステップアップ
  • CS学位取得後、SREチームのジュニア枠として新卒・第2新卒で入社

最短期間: 3〜5年(エンジニアリング全般の経験が必要)

年齢制限: 特になし。ただし最新技術へのキャッチアップ能力が必須。

未経験から: 難しい

⚖️ワークライフバランス

残業時間

月20〜40時間程度(障害対応による変動あり)

休日

完全週休2日制。ただしオンコール当番時は対応が必要。

リモートワーク

可能

柔軟性

★★★★

📈キャリアパス

SREとしてシニアレベルに到達した後は、インフラ全体の戦略を立てる「プラットフォームエンジニア」、組織横断的に信頼性を担保する「プリンシパルエンジニア」、またはエンジニアリングマネージャー(EM)やCTOを目指す道が一般的です。

転職元として多い職種
転職先として多い職種

💡現実を知る

大変なこと

  • オンコール(緊急呼び出し)による深夜・休日の対応が発生する場合がある
  • 開発チームからの要望と、信頼性の維持という板挟みになることがある
  • 成果が「何も起きないこと」であるため、評価が可視化されにくい側面がある

イメージとのギャップ

  • 🔍かっこいい自動化ばかりではなく、泥臭いログ調査やドキュメント整理が半分以上を占める
  • 🔍インフラだけ知っていれば良いわけではなく、アプリケーションコードの読解力が必須だった

🎤現場の声

最高の瞬間

"ブラックフライデーのような大規模セール時、予想を超えるトラフィックを自分の設計した自動スケーリングが完璧に捌き切り、SLOを1%も下回らずに完走した時は、震えるほど感動しました。"

つらかった瞬間

"深夜2時にオンコールのアラートで叩き起こされ、原因不明のデータベース遅延と3時間戦った時は体力的に限界を感じましたが、その後のポストモーテムで根本解決できたことでチームの信頼を勝ち取れました。"

意外な事実

"意外と「人間関係」が重要。ツールを入れることよりも、開発チームに信頼性の重要さを説き、文化を浸透させる説得術の方が重要だったりします。"

日常の苦労

"コードの1行の書き間違いが、全ユーザーに影響する大規模障害に直結する恐怖と常に隣り合わせです。だからこそ、レビューとテストには命をかけています。"

🎬フィクション vs 現実

この職業が登場する作品:

シリコンバレー(ドラマ)

🎭 フィクションのイメージ

パーカーを着た天才が、猛烈なタイピングで黒い画面にコマンドを打ち込み、数秒でハッキングを防いだりサーバーを復旧させる。

📋 実際の現場

実際は、数週間にわたるデータ分析と設計に基づき、地道にコードをテストし、レビューを重ねて、誰も気づかないうちにリスクを摘み取っておく静かな戦いです。

😂業界あるある

業界ジョーク

  • 「昨日はぐっすり寝られた?」がオンコール当番への挨拶代わり
  • 『一時的な修正』という名のコードが、3年後も元気に動いている
  • 障害が起きない日が続くと、逆に何か重大な予兆ではないかと不安になる

よくある誤解

  • インフラエンジニアの別名だと思われているが、実際はソフトウェアエンジニアリングが主体の職種
  • サーバーを24時間監視する仕事だと思われがちだが、監視を自動化して『監視しなくていい仕組み』を作るのが仕事

業界用語

  • Toil(トイル:価値を生まない反復的な作業)
  • Error Budget(エラー予算:これだけなら失敗しても良いという許容範囲)
  • Blameless Postmortem(非難なしの事後検証)
  • IaC (Infrastructure as Code)

トリビア・豆知識

驚きの事実

  • 💎Google内部では、SREチームの最大50%は『運用』ではなく『開発』に時間を割くことがルール化されている
  • 💎世界トップクラスのSREは、エンジニアの中でも最も高い給与水準にある職種の一つ

隠れた特典

  • 🎁最新のクラウドサービスやツールを検証名目でいち早く触ることができる
  • 🎁リモートワークとの相性が非常に良く、地方や海外から働く人も多い

業界の秘密

  • 🤫「障害をゼロにする」ことは不可能だと知っているので、いかに「スマートに失敗し、素早く直すか」に全力を注いでいる

🔥やりがい・モチベーション

この仕事の醍醐味

  • 自分の書いたコードで、数千台のサーバーが一斉に動き出す爽快感
  • 複雑なシステム迷宮の中から、真の原因を突き止めた時のパズルを解いたような達成感

誇りに思える瞬間

  • 🏆「SREのおかげで、安心して新機能をリリースできる」と開発チームから言われた時
  • 🏆社会インフラとなっているサービスを裏側で支えているという自負

残せるもの・レガシー

安定したデジタル社会の基盤を築くこと。人々の生活を支えるアプリやサービスが「当たり前に動く」日常を守り続けるという、現代社会への不可欠な貢献。

よくある質問

Q. インフラエンジニアとSREの最大の違いは何ですか?

A. インフラエンジニアは構築・保守が主眼ですが、SREは「ソフトウェアエンジニアリングの力で、運用の課題を解決し、信頼性を向上させること」にフォーカスします。

Q. プログラミングが苦手でもSREになれますか?

A. 厳しいのが現実です。SREの根幹は「コードによる自動化」であるため、バックエンドエンジニアと同等のコーディングスキルが求められます。

Q. オンコール対応は必ずありますか?

A. 多くの企業で採用されていますが、最近は「夜間は海外拠点のメンバーに任せる」フォロー・ザ・サン体制や、マネージドサービスを活用してオンコール自体を減らす工夫も進んでいます。

Q. どのような企業でSREは必要とされていますか?

A. ユーザー数の多いWebサービス、大規模なトラフィックを抱えるEコマース、ミッションクリティカルな金融系システムを持つ企業などで強く求められています。

SREは、技術的難易度は高いものの、その分市場価値も非常に高く、やりがいに満ちた職種です。インフラと開発の境界を越え、システムの真の守護神を目指したい方は、ぜひこのエキサイティングな領域に挑戦してみてください。

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